どうも、くるみ学長です!
今回は、『なぜ中国は、「強硬外交」や「情報統制」をするのか』について講義したいと思います。
「中国」と聞かない日が無いほど、ニュースでも多く取り上げられていますよね。
そんな中でも、日本との尖閣諸島問題。フィリピンやベトナムなどとの南沙諸島問題やインドとの領土問題など、
海外の領土を強引にでも奪おうとする「強硬外交」が問題となっています。
また中国は国民を統制するために、
共産党に不利な情報はネットで検索しても出ないようにしています。
例えば、中国人が「天安門事件」と調べてもヒットしません。
それだけでなく、そういった共産党に不利なことを調べた者は、
一生監視されるという怖い話もあります。
なぜ中国は「強硬外交」、「情報統制」をするのでしょうか?
それは歴史を見るとわかってきます。
なぜ中国は「強硬外交」をするのか
中国の「強硬外交」を理解するには、
「中華思想」と「近代のトラウマ」がキーワードです。
「中華思想」の歴史
大きな川がある所は必ず栄えます。
中国には大きな川が2つあります。黄河と長江です。
2つの大きな川のおかげで農作物が豊富に採れ、そして人々が豊かになり、
人口が増えていきました。
昔から中国は人口の多い国だったのです。
やがて農業に余裕がでてくると、
農業に従事しないでいろいろ勉強をする「知識階級」が現れます。
「知識階級」が「労働者階級」に農業のやり方を指示をすることで、
効率的に農作物を生産することができました。
高い農業生産力のおかげで、「商工業」も発展していきます。
そして、物々交換だけで生計をたてる「商人」が現れました。
商人は商いをするのに取引を記録する必要がありました。
そこでまず「文字」を発明します。
やがて、その文字を「竹簡」・「木簡」に記録媒体として書き残すようになります。
しかし、「竹簡」・「木簡」だと重いし大きいので、かさばるのが悩みでした。
「もっとコンパクトな物にしたいなぁ。」
そんな願いから「紙」が発明されます。
「紙」によって情報の保存が容易になり、ますます中国の文化が栄えていきました。
そんな中国の「紙」、「漢字」などを勉強しようと、
近隣諸国が留学生を遣わしたりして大きな文化圏を築きます。
こうして、中国は
「我こそは世界の中心である」=「中華思想」
という自信とプライドをもつようになっていきます。
近代のトラウマ
時代が進んで「近代」になります
産業革命で「世界の覇権」を握ったイギリス。
しかし、急速な工業の発達の一方、大気汚染や工業排水が問題でした。
特に当時は上下水道が整備されておらず、
排泄物や工業排水を川に全部流していました。
洗濯機もない時代なので、そんな川で人々は洗濯をします。汚いですね…
もちろん川の水を汲んで、沸騰消毒してから洗濯をします。
しかし、それだけだと臭いので「紅茶」でごまかしていました。
また、産業革命で労働者は長時間労働になります。
そこで覚醒作用のあるカフェインが必需品となり「紅茶」の需要が高まります。
「紅茶」のほとんどを生産してるのは中国です。イギリスは中国に多くの「紅茶」を求めますが中国は横暴な態度を取り反抗します。
イギリスは力づくで中国を屈服させようと「アヘン戦争」をしかけます。
その後も言いがかりをつけて戦争が起こり、中国は敗北し植民地化していきました。
イギリスだけでなくフランス・ドイツ・ロシアも参加し、
中国は欧州に続々と侵略されていきます。
その後は、日本も日中戦争により中国を侵略していきます。
このようにアヘン戦争から日中戦争まで100年間も他国から侵略され、
いいようにされてしまった中国。
「我々の国が世界の中心なのに、こんなにもボコボコにされてしまった…。」
これがトラウマとなり、
戦後は「もう中国を舐めさせてはならない」
と、現在のような強硬外交をするようになりました。
なぜ中国は「情報統制」をするのか
中国は三千年の歴史といわれるほど、歴史の長い国です。
その中でも多くの政権が、出ては滅びを何回も繰り返しています。
そのほとんどの原因は農民による一揆なのです。
中国はほとんど平地なので、人々の行き交いがとても盛んでした。
それに加え、農業社会だったので噂が広まりやすい環境だったのです。
少しでも国の不満が出れば国中に、その情報があっという間に広まる状態でした。
それに加えて、「易姓革命」という中国特有の概念が政権交代へ助長していきます。
易姓革命とは、天災や飢饉が起きると、
「王に徳がないのだ」と民衆が思い、
代わりに新たな「徳のある王」をたてようとすることです。
そのため王となった者は、
自分には徳があることをアピールしていかなければなりません。
それが、現在の共産党にまで「情報統制」という形で引き継がれています。
中国ではFacebook、Twitter、Gメールなどは使えません。
もし「情報統制」しなければ、14億人の人々がこちらに牙を剥く…怖いですね。
中国の「情報統制」は裏を返せば、
あまりにも多い民衆への恐れ
と言えるかもしれません。
終わりに
どうでしたか?
現在の中国の動きが、歴史を見れば腑に落ちるのではないでしょうか?
このように歴史を見れば毎日のニュースが違った視点でみれるかもしれません。
それではまた!
今回の参考文献
ゆげ塾の中国とアラブがわかる世界史
「世界史がよくわかる」厳選3冊!!
『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』
『全世界史』
『マンガで世界史が面白いほどわかる本』
最後まで御観覧ありがとうございました!
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それではまた!