リベラルアーツ学院

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知っておきたい「地政学」~イギリス編~

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f:id:kazukazuda08:20200708194754j:plainくるみ学長

どうも、くるみ学長です。
今回は
イギリスを地政学の視点から
見ていきます!
それでは早速参りましょう!

1:イギリスの特徴

皆さんご存知のとおり
イギリスは海に囲まれた「島国」
です。

「島国」であるために
敵から攻撃される心配が少なく
本土防衛に多くの軍隊を割く必要がありません。


その代わりに軍隊を
植民地拡大に運用することができました。

そのおかげもあり、18〜19世紀のイギリスは
世界の4分の1を占める植民地を開拓し
世界の覇権を握ることができたのです。

  • 世界の公用語は英語
  • 世界の標準時刻は
    イギリスのグリニッジ天文台が基準
  • 世界標準の地図はイギリスが中心

これらを見れば
どれほどイギリスが覇権を握っていたか
よくわかりますね。

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2:イギリスの戦略

イギリスの地政学的戦略を知る前に
ある学者を知らなければなりません。
その方とは
ハルフォード・マッキンダー
です。

2−1:
ヨーロッパは半島である

マッキンダーは
ユーラシア大陸とアフリカ大陸を
「世界島」と名付け
ひとつの大きな島として捉えました。

そして、ユーラシア大陸から
少し突き出ているヨーロッパは
「半島」として捉えます。

地政学ならではのダイナミックな
捉え方ですね。

「半島」のメリットとしては
海洋へ進出しやすいことにあります。

逆にデメリットは
周りが海に囲まれているので
半島の付け根を支配されると
逃げ場がないことにあります。

もしも「半島」であるヨーロッパの国々を
支配、又は統一された場合

次に攻めるのは当然、島国である
イギリスです。

そこでイギリスは
「オフショアバランシング」という
戦略を採用します。

2−2:
オフショアバランシング

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『マンガでわかる地政学(池田書店)』より引用

ヨーロッパの「付け根」である国
バルト3国、ベラルーシ、ウクライナ

これらの国が大国に統一されると
ヨーロッパが支配され
イギリスの存亡の危機になります。

そこでイギリスは
ドイツとソ連の間に
緩衝地帯(いわば子分)を設けます。

そして、ヨーロッパ内が統一されないよう
フランスやドイツなどが
仲良くなりすぎないように
上手く外交をします。

こういったイギリスが
ヨーロッパ全土の動向を伺い
上手く外交することで
イギリスに脅威が及ばないようにする戦略を
「オフショアバランシング」
といいます。

2−3:
ハートランド理論

イギリスの「オフショアバランシング」
にしてやられたのがロシア(ソ連)です。

マッキンダーはユーラシア大陸を
「大きな島」として捉え、その中心部を
「ハートランド」と名付けます。

 

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有史以来
ヨーロッパの危機は

東欧を支配した
ランドパワーによって

もたらされている

と、分析し
ハートランドを支配している
ロシアを警戒すべきとしました。
これを「ハートランド理論」
といいます。

イギリスからロシアを攻めることは
できません。

なぜならランドパワーであるロシアは
陸軍に力を入れているからです。

シーパワーであるイギリスは
「オフショアバランシング」を使って
上手く外交することで
ロシアを封じ込める必要がありました。

ロシアは寒すぎて港が凍ってしまうので
凍らない港(不凍港)を求めて
ヨーロッパの地中海に攻め込みます。

しかし、事前にイギリスの外交により
地中海進出は阻まれました。

2−4:
ロシア封じ込め戦略

ロシアはイギリスによりヨーロッパの港を諦め
アジアの方に港を求めて進出します。(南下政策

イギリスはインドや中国にも
植民地を開拓していたので
もし、植民地をロシアに取られると
覇権国であるイギリスの力が弱まってしまいます。

そこでイギリスは日本と手を組み(日英同盟
ソ連を向かい撃ちます(日露戦争)。

日本が大国ソ連に戦争で勝てたのは
イギリスのこういった思惑が
あったからなのですね。

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さいごに

いかがでしたでしょうか?
元覇権国であるイギリスがどのように
のし上がってきたのかが
地政学から見るとよくわかりますね。

シーパワーである
イギリス、日本、アメリカは

ランドパワーである
中国、ロシアに対して
どのような外交を行なっていくのか?

これからのニュースを
地政学の視点から見ると
面白いかもしれません。

次回は「中国」を
地政学の視点から見ていきたいと思います!
それではまた!

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地政学

 

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