どうも、くるみ学長です。
今回は…
インドを地政学の視点から
見ていきます!
それでは早速参りましょう!
1:インドの特徴
インドは
①巨大な面積
②北はヒマラヤ山脈、東西にアラカン山脈と
ヒンドゥークス山脈で蓋をされている
という2つの特徴が有るため
ユーラシア大陸と一線を画す
「インド亜大陸」
と表現されることもあります。
2:インドの歴史
2−1:古代〜中世
現在のインドのエリアが
1つの統一王朝だった時代はなく
インド亜大陸は
昔から多くの民族が混在する地域でした。
身分ごと職業ごとに
カースト制度を利用しながら
うまく生活をしていたのです。
しかし、その差異を利用したのが
イギリスです。
2−2:インドの分断
近代になると
イギリスがインドに進出してきます。
イギリスに味方になってくれる民族に
美味い汁を吸わせることで統治に協力させました。
そして1877年に
イギリスのヴィクトリア女王をインド皇帝として
現インド、パキスタン、バングラデシュ
をまとめて「インド帝国」としました。
しかし、イギリスによるインド統一は
今までバラバラだった民族意識に
「インド人である」という
意識を芽生えさせたのです。
2−3:宗教対立
インドはもともと
一神教のイスラム教と
多神教のヒンドゥー教という
相入れない宗教観でも
うまく統治されていました。
しかし、イギリスは
イギリスの統治に対して
インド全体が団結してしまわないように
国内で対立させるように煽ります。
イギリスは
ヒンドゥー教の信者だけを優遇することで
イスラム教徒が反発し
国内はイスラムVSヒンドゥー
という宗教対立を煽ったのです。
第2次大戦後、イスラム教徒は
インドから分離独立し
パキスタンを建国します。
3:複雑な宗教対立
古代からあるインドの
カーストという身分制度は
現在でも根強く残っています。
しかし現在、カーストの身分が低い人が
「神のもとに全て平等」
というイスラム教に入信することが増えています。
現在、インドの人口約10%(約1億人)が
イスラム教徒です。
おそらくこれからも増えていきます。
パキスタンとの宗教対立もあり
インド国内も複雑な状況になってきているのが
現状なのです。
4:ヒマラヤ山脈
イスラム教徒がパキスタンを建国しても
人口が数億人いるインドは
中国にとって脅威でした。
その為、インドからイギリスが手を引いた隙に
中国はチベットを奪取します。
中国はインドとの間に
緩衝地帯を作りたかったからです。
一方、北からは
ソ連が不凍港を求めて南下してきます。
しかし、ヒマラヤ山脈があるため
西ルートである
アフガニスタン、パキスタンを回って
いくしかありませんでした。
そして、シーパワー・アメリカは
パキスタンからアフガニスタンへ
武器を支援することで
ソ連を弱らせることに成功します。
ヒマラヤ山脈があるおかげで
アメリカとパキスタンは
手を組むことになったのです。
そしてそれはイスラム国(IS)が誕生する
要因のひとつにもつながっていますね。
5:地政学的リスク
東は中国
西はパキスタン
どちらの国も核保有国です。
その為、インドも抑止力として
核保有せざるを得ませんでした。
現在もインドは
中国とパキスタンとの国境沿いでは
領土問題で紛争がよく起こるため
世界屈指の危険地域としてみられています。
まとめ
- インドは北にチベット山脈があり
東西にも山脈があるため
ランドパワーからの影響が
あまりなかった。 - インドには多様な民族が生活していたが
シーパワー・イギリスに統一された。
皮肉にもそれが
「インド人である」ことを意識する
きっかけにもなった。 - 東は中国、西はパキスタン
どちらも核保有国となったため
インドも抑止力として
核を持つことになった。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
ヒマラヤ山脈という巨大な自然防壁が
ソ連をアフガニスタンに向かわせて
それがイスラム国(IS)誕生にも繋がる
というのは予想も出来ませんでした。
私たちを取り巻くすべての要因は
「自然」が影響しているのではないでしょうか?
「地政学」を勉強していると
そう感じることが多々あり
とても面白い学問だなと思います。
今回はここまでです。
それではまた!
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