リベラルアーツ学院

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知っておきたい「地政学」~インド編~

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f:id:kazukazuda08:20200708194754j:plainくるみ学長

どうも、くるみ学長です。
今回は…
インドを地政学の視点から
見ていきます!
それでは早速参りましょう!

1:インドの特徴

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『マンガでわかる地政学(池田書店)』より引用

インドは

①巨大な面積
②北はヒマラヤ山脈、東西にアラカン山脈と
 ヒンドゥークス山脈で蓋をされている
という2つの特徴が有るため

ユーラシア大陸と一線を画す
「インド亜大陸」
と表現されることもあります。

2:インドの歴史

2−1:古代〜中世

現在のインドのエリアが
1つの統一王朝だった時代はなく

インド亜大陸は
昔から多くの民族が混在する地域でした。

身分ごと職業ごとに
カースト制度を利用しながら
うまく生活をしていたのです。

しかし、その差異を利用したのが
イギリスです。

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2−2:インドの分断

近代になると
イギリスがインドに進出してきます。

イギリスに味方になってくれる民族に
美味い汁を吸わせることで統治に協力させました。

そして1877年に
イギリスのヴィクトリア女王をインド皇帝として
現インド、パキスタン、バングラデシュ
をまとめて「インド帝国」としました。

しかし、イギリスによるインド統一は
今までバラバラだった民族意識に
「インド人である」という
意識を芽生えさせたのです。

2−3:宗教対立

インドはもともと
一神教のイスラム教と
多神教のヒンドゥー教という
相入れない宗教観でも
うまく統治されていました。

しかし、イギリスは
イギリスの統治に対して
インド全体が団結してしまわないように
国内で対立させるように煽ります。

イギリスは
ヒンドゥー教の信者だけを優遇することで
イスラム教徒が反発し

国内はイスラムVSヒンドゥー
という宗教対立を煽ったのです。

第2次大戦後、イスラム教徒は
インドから分離独立し
パキスタンを建国します。

3:複雑な宗教対立

古代からあるインドの
カーストという身分制度は
現在でも根強く残っています。

しかし現在、カーストの身分が低い人が
「神のもとに全て平等」
というイスラム教に入信することが増えています。

現在、インドの人口約10%(約1億人)が
イスラム教徒です。
おそらくこれからも増えていきます。

パキスタンとの宗教対立もあり
インド国内も複雑な状況になってきているのが
現状なのです。

4:ヒマラヤ山脈

イスラム教徒がパキスタンを建国しても
人口が数億人いるインドは
中国にとって脅威でした。

その為、インドからイギリスが手を引いた隙に
中国はチベットを奪取します。

中国はインドとの間に
緩衝地帯を作りたかったからです。

一方、北からは
ソ連が不凍港を求めて南下してきます。

しかし、ヒマラヤ山脈があるため
西ルートである
アフガニスタン、パキスタンを回って
いくしかありませんでした。

そして、シーパワー・アメリカは
パキスタンからアフガニスタンへ
武器を支援することで
ソ連を弱らせることに成功します。

ヒマラヤ山脈があるおかげで
アメリカとパキスタンは
手を組むことになったのです。

そしてそれはイスラム国(IS)が誕生する
要因のひとつにもつながっていますね。

5:地政学的リスク

東は中国
西はパキスタン
どちらの国も核保有国です。

その為、インドも抑止力として
核保有せざるを得ませんでした。

現在もインドは
中国とパキスタンとの国境沿いでは
領土問題で紛争がよく起こるため
世界屈指の危険地域としてみられています。

まとめ

  1. インドは北にチベット山脈があり
    東西にも山脈があるため
    ランドパワーからの影響が
    あまりなかった。

  2. インドには多様な民族が生活していたが
    シーパワー・イギリスに統一された。
    皮肉にもそれが
    「インド人である」ことを意識する
    きっかけにもなった。

  3. 東は中国、西はパキスタン
    どちらも核保有国となったため
    インドも抑止力として
    核を持つことになった。

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さいごに

いかがでしたでしょうか?

ヒマラヤ山脈という巨大な自然防壁が
ソ連をアフガニスタンに向かわせて
それがイスラム国(IS)誕生にも繋がる
というのは予想も出来ませんでした。

私たちを取り巻くすべての要因は
「自然」が影響しているのではないでしょうか?

「地政学」を勉強していると
そう感じることが多々あり
とても面白い学問だなと思います。

今回はここまでです。
それではまた!

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地政学

 

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