どうも、くるみ学長です。
今回は…
ドイツを地政学の視点から見ていきます。
それでは早速参りましょう!
1:ドイツの特徴
ドイツは地政学的に
ランドパワーしか道がありません。
下の地図をご覧ください。
- 右にはロシア、左にはフランスという大国に
挟まれている - 海にあまり接していない
- 西にはライン川、南にはアルプス山脈
という自然の防壁があるが、東はスカスカ
この3つの点で
ドイツにはシーパワーになることができず
ランドパワーしか道がないのです。
2:ドイツの歴史
2−1:分裂するドイツ
東西が大国で挟まれているが故に
ドイツは何度も分裂されてしまいます。
両隣のロシアとフランスにとって
ドイツは分裂していた方が
脅威にならずに済んだからです。
2−2:
ヒトラーと地政学
①パンリュージョン構想
第1次世界大戦後に
ドイツの地政学者・ハウスホーファーが
『パンリュージョン構想』
を打ち出します。
『パンリュージョン構想』とは
世界を4つの経済ブロックにわけて
1ブロックにつき1カ国が支配することで
世界の均衡が保たれるという構想です。
具体的には
ヨーロッパ+アフリカはドイツ
アメリカ大陸はアメリカ
アジアは日本
ユーラシアの中心部はロシア
この4カ国がそれぞれ支配できれば
世界秩序が保たれるという理論です。
その上で
ドイツはソ連と手を組み
強大なランドパワーを
持つべし!
とハウスホーファーは説きました。
②ヒトラーの暴走
ロシアを敵にしてはいけないという
ハウスホーファーの助言は
当初は採用されました。
第2次世界大戦時、ドイツとソ連で
独ソ不可侵条約が結ばれます。
しかし、ヒトラーが一方的に条約を破り
ソ連に攻め込み大敗してしまいました。
2−3:EUとドイツ
大敗後、ドイツはシーパワーのアメリカと
ランドパワーのソ連によって東西に分裂されます。
そして、冷戦の終わりとともに
ドイツは再統一を果たしました。
EUに加盟したドイツは
持ち前の輸出力でぐんぐん成長し
今ではEUを仕切る存在です。
ドイツのエネルギーはロシアに依存しており
現在、独露は協力関係にあります。
独露という強大なランドパワー同盟が
組まれることを
イギリスとフランスは警戒しているのです。
イギリスにとっては
ヨーロッパが統一されると
今度はイギリスが攻められてしまう。
フランスにとっては
隣り合っている宿敵ドイツが
強くなることは嫌だからです。
まとめ
- ドイツは東西から攻められやすい所に
位置しているのでソ連と手を組むべきと
ハウスホーファーは説いた。 - しかし、暴走したヒトラーによって
ソ連と敵対関係になり敗北。
アメリカとソ連により東西に分裂される。 - 再び統一を果たしたドイツは
EUの中心となるまで成長し
ロシアとも協調関係にある。 - 現在、イギリスとフランスは
ドイツが再び強力になることに
危機感を感じている
さいごに
いかがでしたでしょうか?
地理的に攻められやすい国は
他の国と手を組まなければ
戦争に負けてしまうことを
ドイツが証明してくれました。
これからEUはどうなっていくのか?
イギリスとフランスはドイツに対して
どのような動きをするのか?
今後のニュースに目が離せません。
次回は「韓国・北朝鮮」を地政学的に
見ていきたいと思います!
それではまた!
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