リベラルアーツ学院

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知っておきたい「地政学」~ドイツ編~

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f:id:kazukazuda08:20200708194754j:plainくるみ学長

どうも、くるみ学長です。
今回は…
ドイツを地政学の視点から見ていきます。
それでは早速参りましょう!

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1:ドイツの特徴

ドイツは地政学的に
ランドパワーしか道がありません。
下の地図をご覧ください。

 

  • 右にはロシア、左にはフランスという大国に
    挟まれている
  • 海にあまり接していない
  • 西にはライン川、南にはアルプス山脈
    という自然の防壁があるが、東はスカスカ

この3つの点で
ドイツにはシーパワーになることができず
ランドパワーしか道がないのです。

2:ドイツの歴史

2−1:分裂するドイツ

東西が大国で挟まれているが故に
ドイツは何度も分裂されてしまいます。

両隣のロシアとフランスにとって
ドイツは分裂していた方が
脅威にならずに済んだからです。

2−2:
ヒトラーと地政学

①パンリュージョン構想

第1次世界大戦後に
ドイツの地政学者・ハウスホーファーが
『パンリュージョン構想』
を打ち出します。

『パンリュージョン構想』とは
世界を4つの経済ブロックにわけて
1ブロックにつき1カ国が支配することで
世界の均衡が保たれるという構想です。

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『マンガでわかる地政学(池田書店)』より引用

具体的には
ヨーロッパ+アフリカはドイツ
アメリカ大陸はアメリカ
アジアは日本
ユーラシアの中心部はロシア

この4カ国がそれぞれ支配できれば
世界秩序が保たれるという理論です。

その上で

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ドイツはソ連と手を組み
強大なランドパワーを
持つべし!

とハウスホーファーは説きました。

②ヒトラーの暴走

ロシアを敵にしてはいけないという
ハウスホーファーの助言は
当初は採用されました。

第2次世界大戦時、ドイツとソ連で
独ソ不可侵条約が結ばれます。

しかし、ヒトラーが一方的に条約を破り
ソ連に攻め込み大敗してしまいました。

2−3:EUとドイツ

大敗後、ドイツはシーパワーのアメリカと
ランドパワーのソ連によって東西に分裂されます。

そして、冷戦の終わりとともに
ドイツは再統一を果たしました。

EUに加盟したドイツは
持ち前の輸出力でぐんぐん成長し
今ではEUを仕切る存在です。

ドイツのエネルギーはロシアに依存しており
現在、独露は協力関係にあります。

独露という強大なランドパワー同盟が
組まれることを
イギリスとフランスは警戒しているのです。

イギリスにとっては
ヨーロッパが統一されると
今度はイギリスが攻められてしまう。

フランスにとっては
隣り合っている宿敵ドイツが
強くなることは嫌だからです。

まとめ

  1. ドイツは東西から攻められやすい所に
    位置しているのでソ連と手を組むべきと
    ハウスホーファーは説いた。

  2. しかし、暴走したヒトラーによって
    ソ連と敵対関係になり敗北。
    アメリカとソ連により東西に分裂される。

  3. 再び統一を果たしたドイツは
    EUの中心となるまで成長し
    ロシアとも協調関係にある。

  4. 現在、イギリスとフランスは
    ドイツが再び強力になることに
    危機感を感じている

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さいごに

いかがでしたでしょうか?

地理的に攻められやすい国は
他の国と手を組まなければ
戦争に負けてしまうことを
ドイツが証明してくれました。

これからEUはどうなっていくのか?
イギリスとフランスはドイツに対して
どのような動きをするのか?
今後のニュースに目が離せません。

次回は「韓国・北朝鮮」を地政学的に
見ていきたいと思います!
それではまた!

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