どうも、くるみ学長です!
今回から「中東問題」について
講義したいと思います!
皆さんは「中東」と聞くと
「テロとか多いし怖いなあ」
「いつも内戦で荒れてるよね」
というイメージが多いと思います。
ですが、イメージだけで恐れていませんか?
きちんと「中東」のことを知って、
正しく向き合うことが大事だと思うんですよ。
アメリカの9.11同時多発テロを始めとする
現在も続くテロの多くは、
「イスラム国」
が関わっています。
「イスラム国」を知ることは、
「中東問題」のほとんどが分かると言っても
過言ではありません。
それでは「イスラム国」の成立の過程を
これから見ていきましょう!
【基本情報】
1:中東ってどこ?
まず中東とは、
どこを指すかを理解しておきましょう。
世界基準の地図は、
グリニッジ展望台のあるイギリスが中心です。
イギリスから見ると、
「極東」は日本
「東」はインド
「中東」は、インドよりも西側、
サウジアラビアやイラクなどがある
地域を指します
2:中東の簡易地図
中東の地図は覚えにくいと思いますので、
簡易地図を載せておきます。
全部覚える必要はありません。
これから話すストーリーのなかで、
参考程度に眺めてくれれば大丈夫です。
3:大まかな全体像
最初にイスラム国成立の、
全体像を載せておきます。
いきなりこれを見ても
訳がわからないと思いますが
ひとつづつ解説していきますので
ご安心ください。
今回はタリバン政権誕生の過程を
追っていきましょう。
【タリバン政権誕生】
1:ソ連の侵攻
第二次大戦後、
アメリカとソ連との冷戦の時代になります。
ソ連には2つの欲望がありました。
①寒すぎて港が凍ってしまうので、
凍らない港が欲しい(不凍港)
②領土がでかくて守りきれないので、
防壁となる周辺国が欲しい(緩衝国)
ソ連の周辺国であるアフガニスタンは、
軍事力が弱かったので
ソ連にとって脅威ではありませんでした。
しかし、
内部のクーデターや頻発する政権交代で、
アフガニスタンはだんだんと力をつけてきます。
それに恐怖を感じたソ連は
アフガニスタンに攻め込みます(1979年)
2:ソ連の支配
ソ連は強いですから、
あっという間にアフガニスタンを支配します。
しかし、ソ連の支配に対して
賛成派と、反対派で揉め合い
内戦状態となりました。
ソ連は共産主義の国です。
共産主義にとって宗教は
「麻薬と同じ」
と考えています。
そんな共産主義の思想が
イスラム圏に入ってはまずい
そう考えた各地のイスラム教徒の人々が、
アフガニスタンに入り、
反対派と協力してソ連に対抗しました
3:アメリカの支援
そんなソ連とアフガニスタンの揉め合いを
影でこっそり見ている国がありました。
それはアメリカです。
アメリカにとって
アフガニスタンはどうでもいいのですが、
ソ連には弱体化して欲しかったのです。
そこでアメリカはこっそりアフガニスタンに
武器を支援しました。
しかし、反米国イランを通らなければ
武器を送れませんでした。
そこで、アフガニスタンの東南にある
パキスタンを経由して、大量の武器を
アフガニスタンに送り込むことに成功します。
4:ソ連崩壊
アメリカの支援により、ソ連はなかなか
アフガニスタンを攻めきれません。
そして、やむなくソ連は
軍を撤退することに決めました(1989年)
大勢の戦力の喪失と莫大な費用により、
ソ連はその後、崩壊します。
5:内戦
ソ連が撤退したあと、
アメリカはアフガニスタンを
どうこうしようとする気がなく、
関心を失います。
各地から集まったイスラム教徒も、
それぞれの国に帰ってしまいました。
するとアフガニスタンは
何もない空白地帯となります。
アフガニスタンには様々な民族がいました。
今度は、その民族同士で
主導権争いによる内戦がおこり、
アフガニスタンはぐちゃぐちゃになります。
その内戦を利用したのがパキスタンでした。
6:タリバン
パキスタンは隣のインドと対立しています。
それは現在でも続いています。
原因はイギリスなのですが、
今回は長くなるので省きます。
パキスタンの右にインドがいます。
左のアフガニスタンが、
もしもインド寄りの政権になってしまうと、
挟み撃ちになってしまいますね。
安心してインドと戦うためにも、
アフガニスタンには自分の言うことを聞く
政権になって欲しかったのです。
そこでパキスタンは
「タリバン(アラビア語で「学生たち」)」
をアフガニスタンに送り込みます。
7:政権誕生
タリバンとは、
アフガニスタンの内戦を鎮圧するために出来た、
イスラム過激派の学生達による組織です。
アフガニスタンの内戦を鎮圧しようにも
武器はどう調達したのでしょうか?
アメリカがパキスタン経由で武器を
アフガニスタンに送り込んでいた
のは覚えていますか?
その時、パキスタンは全ての武器を送らずに、
ちょっとずつ着服していたのです。
着服したアメリカの最新兵器をタリバンに渡し、
アフガニスタンに送り込みます。
タリバンは着服した最新兵器によって、
アフガニスタンの内戦を鎮圧。
ここでアフガニスタンに
タリバン政権が誕生します(1994年)
【今回のまとめ】
1979年:ソ連のアフガニスタン侵攻
1989年:ソ連軍撤退
1994年:タリバン政権誕生
① ソ連によるアフガニスタン侵攻に
アメリカが陰で支援し、ソ連軍撤退
②内戦状態のアフガニスタンに
パキスタンがタリバン送りこむ
③アメリカから着服した武器で
アフガニスタン制圧。タリバン政権誕生。
今回はここまでです。
次回は「アルカイダ編」です!
続きが気になる方はぜひ
を押してお待ちください!
それではまた!
「中東」について
オススメの本
1:池上彰の世界の見方 中東
〜混迷の本当の理由〜
2:中東から世界が崩れる
3:中東テロリズムは
終わらない
最後まで
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